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(某年5月30日) なみ 私の名前。OLやってる。苗字は園部って書いてそのべ。生まれも育ちも福岡。 仕事はCADを教える仕事、っていっても私、あんまり難しい事よくわかんないから、ほとんどがお茶くみと勉強しにきている人たちにニコニコってしてる。自慢じゃないけど、私ってけっこうかわいいらしい。まぁ、たまには初歩的なことくらいテキスト見ながら教えてるけど。そうすると、たいしたこと教えてないのに、習いに来てる男の子なんかすごい喜んでくれるんだぁ。
仕事の事でしいて言えば、6コ年上の先輩といまいちうまが合わない事。女の人なんだけど。でもその先輩、すごい頭よくてCADの図面もサラサラと書いちゃうの。その先輩と今日仕事帰り、食事に行く事になってんだ。ちょっとメンドイけど、おいしいのたべるの好きだからいっか。っていうか、先輩に誘われたらとりあえず断れないし・・。
仕事の事でしいて言えば、6コ年上の先輩といまいちうまが合わない事。女の人なんだけど。でもその先輩、すごい頭よくてCADの図面もサラサラと書いちゃうの。その先輩と今日仕事帰り、食事に行く事になってんだ。ちょっとメンドイけど、おいしいのたべるの好きだからいっか。っていうか、先輩に誘われたらとりあえず断れないし・・。
(某年5月31日)
その日の朝、梅雨独特のムッとした満員バスの中で、私は気分の悪さと戦っていた。「昨日、ちょっと食べ過ぎたのかなぁ・・」
空気の悪さに耐え切れず小雨なのに、少し窓を開けた。隣に立っている人が変な顔でこっちを見る。窓から少し風が入ってくるが、よどんだ空気を変えるほどのものじゃない。両手が汗でじっとりする。必死で胸のムカムカを意識しないようにしてるうちに、やっと目的のバス停に着いた。少しフラフラしながらも早く会社で休みたくて急いで歩いた。
ところが、会社のビルの階段を少し登った所でまたひどく気分が悪くなりうずくまった。もう、とても立てる状態じゃない。とにかく吐き気を我慢するので精一杯・・・。その時少しずつ近づいてくるハイヒールの音。うずくまるのもつらく、階段に倒れるように横になってた私の所でその音は止まった。
「どうしたの、大丈夫?」
その女性が抱き起こしてくれ、たまたま近かった自分のオフィスへ連れて行ってくれ、ソファーに横にならせてくれた。名前と会社名を聞かれ、しばらく目を閉じていると「失礼します」と会社の先輩がオフィスにやってきた。
「なみちゃん、大丈夫?とにかく今日はこのままタクシーで帰った方がいい」
私もだいぶん気分がおさまったので、助けてくれた女性にお礼を言って先輩のつかまえてくれたタクシーに乗って家路についた。
その日の朝、梅雨独特のムッとした満員バスの中で、私は気分の悪さと戦っていた。「昨日、ちょっと食べ過ぎたのかなぁ・・」
空気の悪さに耐え切れず小雨なのに、少し窓を開けた。隣に立っている人が変な顔でこっちを見る。窓から少し風が入ってくるが、よどんだ空気を変えるほどのものじゃない。両手が汗でじっとりする。必死で胸のムカムカを意識しないようにしてるうちに、やっと目的のバス停に着いた。少しフラフラしながらも早く会社で休みたくて急いで歩いた。
ところが、会社のビルの階段を少し登った所でまたひどく気分が悪くなりうずくまった。もう、とても立てる状態じゃない。とにかく吐き気を我慢するので精一杯・・・。その時少しずつ近づいてくるハイヒールの音。うずくまるのもつらく、階段に倒れるように横になってた私の所でその音は止まった。
「どうしたの、大丈夫?」
その女性が抱き起こしてくれ、たまたま近かった自分のオフィスへ連れて行ってくれ、ソファーに横にならせてくれた。名前と会社名を聞かれ、しばらく目を閉じていると「失礼します」と会社の先輩がオフィスにやってきた。
「なみちゃん、大丈夫?とにかく今日はこのままタクシーで帰った方がいい」
私もだいぶん気分がおさまったので、助けてくれた女性にお礼を言って先輩のつかまえてくれたタクシーに乗って家路についた。
(某年6月1日)
今日は会社休んで近くの内科に行く。診察結果は慢性胃炎・・。
たくさんの胃薬もらう。家にかえってさっそく飲んだけどなんか、かえって気持ち悪くなったような気がする・・・。
今日は会社休んで近くの内科に行く。診察結果は慢性胃炎・・。
たくさんの胃薬もらう。家にかえってさっそく飲んだけどなんか、かえって気持ち悪くなったような気がする・・・。
(某年6月3日) 今日も会社休む・・・。
(某年6月5日)
今日で会社休んでもう五日目・・・。胃薬のんでるけどなんか
全然きもちわるいの良くならない。あんまり会社も休んでられないし、もう一度この前の病院行く。症状話したら先生、「この前言ったように慢性胃炎だと思うんだけどね」となーんかさめた対応。とりあえずバリウムを飲むことに・・・。入院患者のような服に着替えて看護婦さんとなにやらデッカイ機械のある部屋へ。すると、別の看護婦さんが「これを一気に飲んでね。ゲップが出そうになるかもしれないけど、出したらやりなおしになるから我慢して」と大きめの紙コップを渡された。中にはトロッとした白い液体がなみなみと入ってる。(えぇー、気持ち悪いのに、こんなの飲まなきゃいけないの??)ってかなりひいたけど、今さらやめるとも言えないし、思い切って飲み始めた。でも半分ほど飲んだ時、生ぬるく喉にまとわりつくような液体にただでさえ胃がむかむかしていた私はそばにいた看護婦さんに「もう・・飲めない」と紙コップを渡し口を押さえた。「何してるんだ!全部飲まないと検査できないぞ!」と部屋のスピーカーから先生の声。部屋の中をよく見ると壁の一面がガラス張りになっていて、その奥の操作室のような所に先生が座ってこっちをジロリとにらんでる。そんなこといわれても、気持ち悪くてもう無理ダヨ!あいかわらず口を押さえてうずくまってると「もういい、早く機械にうつぶせに乗って!」といわれ看護婦さんの手を借りて機械に乗った。うつぶせになって手すりをつかむと、機械は左右へ逆さまへとゆっくり動く。(ワァー拷問だぁー・・)何度も出そうになるゲップと吐き気を必死でこらえた。(早く終わってー!) やーっと検査が終わって服を脱ぎ、しばらくして先生に呼ばれ診察室に行くとレントゲンを見ながら「以上はないね。まぁ、バリウム全部飲んでないから正確じゃないかもしれないけど」と言われ、帰りにまた胃薬をたくさん出された。
今日で会社休んでもう五日目・・・。胃薬のんでるけどなんか
全然きもちわるいの良くならない。あんまり会社も休んでられないし、もう一度この前の病院行く。症状話したら先生、「この前言ったように慢性胃炎だと思うんだけどね」となーんかさめた対応。とりあえずバリウムを飲むことに・・・。入院患者のような服に着替えて看護婦さんとなにやらデッカイ機械のある部屋へ。すると、別の看護婦さんが「これを一気に飲んでね。ゲップが出そうになるかもしれないけど、出したらやりなおしになるから我慢して」と大きめの紙コップを渡された。中にはトロッとした白い液体がなみなみと入ってる。(えぇー、気持ち悪いのに、こんなの飲まなきゃいけないの??)ってかなりひいたけど、今さらやめるとも言えないし、思い切って飲み始めた。でも半分ほど飲んだ時、生ぬるく喉にまとわりつくような液体にただでさえ胃がむかむかしていた私はそばにいた看護婦さんに「もう・・飲めない」と紙コップを渡し口を押さえた。「何してるんだ!全部飲まないと検査できないぞ!」と部屋のスピーカーから先生の声。部屋の中をよく見ると壁の一面がガラス張りになっていて、その奥の操作室のような所に先生が座ってこっちをジロリとにらんでる。そんなこといわれても、気持ち悪くてもう無理ダヨ!あいかわらず口を押さえてうずくまってると「もういい、早く機械にうつぶせに乗って!」といわれ看護婦さんの手を借りて機械に乗った。うつぶせになって手すりをつかむと、機械は左右へ逆さまへとゆっくり動く。(ワァー拷問だぁー・・)何度も出そうになるゲップと吐き気を必死でこらえた。(早く終わってー!) やーっと検査が終わって服を脱ぎ、しばらくして先生に呼ばれ診察室に行くとレントゲンを見ながら「以上はないね。まぁ、バリウム全部飲んでないから正確じゃないかもしれないけど」と言われ、帰りにまた胃薬をたくさん出された。
(某年6月5日)
今日はひさしぶりに会社に行く。でも、通勤バスに乗ってる間ずっと
心臓がドキドキするし、気持ち悪くなりそうですっごい不安・・。
今日はひさしぶりに会社に行く。でも、通勤バスに乗ってる間ずっと
心臓がドキドキするし、気持ち悪くなりそうですっごい不安・・。
(某年6月15日)
あれから一週間程ナントカ会社に行く事ができた。と、いってもバスに乗るのがどうしても恐くて何度かタクシー通勤・・。お金かかりすぎ・・・。でも会社かなり休んじゃったし、私はしょせんたいした仕事してないんだけど、先輩が私久々に出勤した日、なんかすんごい冷たかったのでこれ以上休めないって感じだった。明日はやっと休日!親友のシノから「免許とったからドライブつきあってー」と夜電話ある。体調あいかわらずスッキリしないし、バスに乗るとすぐ気分悪くなるし、免許とりたてのシノの車に乗るのもちょっと不安だったけど、とりあえずOKする。
あれから一週間程ナントカ会社に行く事ができた。と、いってもバスに乗るのがどうしても恐くて何度かタクシー通勤・・。お金かかりすぎ・・・。でも会社かなり休んじゃったし、私はしょせんたいした仕事してないんだけど、先輩が私久々に出勤した日、なんかすんごい冷たかったのでこれ以上休めないって感じだった。明日はやっと休日!親友のシノから「免許とったからドライブつきあってー」と夜電話ある。体調あいかわらずスッキリしないし、バスに乗るとすぐ気分悪くなるし、免許とりたてのシノの車に乗るのもちょっと不安だったけど、とりあえずOKする。
某年6月16日 翌朝9時にシノが真っ黒な新車のキャロルでやってきた。久々に会った私の顔を見てシノ最初の一言「どうしたの?なみ!スッゴイ痩せたやん・・・!!」
「うん、ちょっと最近体調悪くってさぁ・・・、まぁボチボチ話すよ」と言い、私はさっそく助手席に乗り込んだ。シノも運転席に座り「じゃあ、出発よ!」と言ってシートベルトをしめた。私もそれ見てあわててシートベルトしめる。
その一時間後私達は海岸にいた。ここに着くまでの一時間、初心者マークのシノの運転はかなりすごかった!急ブレーキはしょっちゅうだし、ノロノロ運転で後ろの車からはクラクション鳴らされるわ、海に着いてもなっかなか駐車がうまくいかず何度もやり直し。しょーじき、疲れた・・!でも、そんな運転でもなぜか今日は気持ち悪くならなかったのよねぇ。ほんっと不思議だけど。でも、シノの運転中は最近の事ボチボチ話すゆとりなんてまったくなかった。私はいつおきるかわからない急ブレーキにそなえて座席にしがみついてるのに必死だったし、シノは、これまたハンドルにぎると人が変わる性格だったようで、なにやらブツブツ文句いったりしながら運転に集中してしまって私の存在完全に忘れていた。
シノが煙草を大きく吸いながら「やっぱ、運転の後の一服はサイコー!海風も気持ちいいし」とほんっと気持ち良さそうにまた煙草を口に持っていった。私も、シノと並んで座っている岩の上で思いっきり深呼吸。
「ホント、気持ちいいねぇ」
そうやって海を見ながら、しばらく二人でボーっとしてた。
「なんか、お腹減った。朝食べてないし。なんか食べに行く?」
先に口を開いたのはシノだった。「そうだね、なんか食べよっか。私も朝あんまり食べてないし」
と、いうことで二人で、近くのうどん屋に入った。
「うん、ちょっと最近体調悪くってさぁ・・・、まぁボチボチ話すよ」と言い、私はさっそく助手席に乗り込んだ。シノも運転席に座り「じゃあ、出発よ!」と言ってシートベルトをしめた。私もそれ見てあわててシートベルトしめる。
その一時間後私達は海岸にいた。ここに着くまでの一時間、初心者マークのシノの運転はかなりすごかった!急ブレーキはしょっちゅうだし、ノロノロ運転で後ろの車からはクラクション鳴らされるわ、海に着いてもなっかなか駐車がうまくいかず何度もやり直し。しょーじき、疲れた・・!でも、そんな運転でもなぜか今日は気持ち悪くならなかったのよねぇ。ほんっと不思議だけど。でも、シノの運転中は最近の事ボチボチ話すゆとりなんてまったくなかった。私はいつおきるかわからない急ブレーキにそなえて座席にしがみついてるのに必死だったし、シノは、これまたハンドルにぎると人が変わる性格だったようで、なにやらブツブツ文句いったりしながら運転に集中してしまって私の存在完全に忘れていた。
シノが煙草を大きく吸いながら「やっぱ、運転の後の一服はサイコー!海風も気持ちいいし」とほんっと気持ち良さそうにまた煙草を口に持っていった。私も、シノと並んで座っている岩の上で思いっきり深呼吸。
「ホント、気持ちいいねぇ」
そうやって海を見ながら、しばらく二人でボーっとしてた。
「なんか、お腹減った。朝食べてないし。なんか食べに行く?」
先に口を開いたのはシノだった。「そうだね、なんか食べよっか。私も朝あんまり食べてないし」
と、いうことで二人で、近くのうどん屋に入った。
なれない運転でよっぽどお腹がすいてたのか、シノは注文したうどんがくるなり勢いよく食べ始めた。私も久々にお腹すいてたような気がしたのでさっそく食べ始めたが、3分の1程食べるともう受け付けなくなってしまった。でも半分以上残すのは気がひけたし、なんとか食べようとするけど・・・、だめだ・・どうしても喉を通らない。ため息をついて箸を置くと、
「えっ!!もう食べないの?」
とシノ。「うん・・、もうおなかいっぱい」
「どうしたの??」
と、いう事でやっと私は最近の不調についてシノに話し始めた。
「そっかぁ、CADってストレスたまるからね・・、」一通り話し終わった後シノはそう言った。実は彼女もCADの仕事をしている。大手の建設会社で設計図をかいていた。そもそも、今の仕事も彼女の紹介だったのだ。
「私も肩こりとかすごいもん!一日中パソコンと向き合ってたら夜はもうグッタリだし・・。まぁ、なみもそこまで体調悪いなら先輩の事とかあまり気にしないで休める時は休んでいいんじゃない?心配しなくても薬飲んでたらそのうち治るって!」
けっこう深刻な私を見てシノは明るくそう言った。まぁ、それもそうよね・・たかが胃炎なんだし。
なんとなーくひっかかりはあるが、私もそう思うようにした。
その後、もうしばらく海岸沿いをブラブラしてから、やや危ないシノの運転でなんとか無事に家にたどり着いた。家に入るとそのままベットに直行し、夕ご飯もシャワーも忘れて私は朝までグッスリ寝てしまった。
「えっ!!もう食べないの?」
とシノ。「うん・・、もうおなかいっぱい」
「どうしたの??」
と、いう事でやっと私は最近の不調についてシノに話し始めた。
「そっかぁ、CADってストレスたまるからね・・、」一通り話し終わった後シノはそう言った。実は彼女もCADの仕事をしている。大手の建設会社で設計図をかいていた。そもそも、今の仕事も彼女の紹介だったのだ。
「私も肩こりとかすごいもん!一日中パソコンと向き合ってたら夜はもうグッタリだし・・。まぁ、なみもそこまで体調悪いなら先輩の事とかあまり気にしないで休める時は休んでいいんじゃない?心配しなくても薬飲んでたらそのうち治るって!」
けっこう深刻な私を見てシノは明るくそう言った。まぁ、それもそうよね・・たかが胃炎なんだし。
なんとなーくひっかかりはあるが、私もそう思うようにした。
その後、もうしばらく海岸沿いをブラブラしてから、やや危ないシノの運転でなんとか無事に家にたどり着いた。家に入るとそのままベットに直行し、夕ご飯もシャワーも忘れて私は朝までグッスリ寝てしまった。
(某年6月19日)
シノとドライブに行った次の日とかは、そこまで具合悪いってことなかったのに今朝はすっごく身体重くて喉になんかつかえたような感じがする。外にも出たくない・・っていうか外に出るのが恐い!玄関、開けようとしたら手がベターっと汗ばんで喉や口がカラカラになる・・・。
(今日は無理だぁ・・・)
一瞬先輩の冷たい表情が浮かんだけど、思い切って会社に「休ませてください」と電話する。部屋にもどりベッドに横になると身体の変な緊張感が少し楽になった。でもなんかまだ、心臓がやたらとドキドキしている。窓の外にはどんよりと重たく暗い雲が広がっていた。
シノとドライブに行った次の日とかは、そこまで具合悪いってことなかったのに今朝はすっごく身体重くて喉になんかつかえたような感じがする。外にも出たくない・・っていうか外に出るのが恐い!玄関、開けようとしたら手がベターっと汗ばんで喉や口がカラカラになる・・・。
(今日は無理だぁ・・・)
一瞬先輩の冷たい表情が浮かんだけど、思い切って会社に「休ませてください」と電話する。部屋にもどりベッドに横になると身体の変な緊張感が少し楽になった。でもなんかまだ、心臓がやたらとドキドキしている。窓の外にはどんよりと重たく暗い雲が広がっていた。
(某年6月26日)
あれから一週間、ずっと会社休んでる・・・。
行こうって気持ちはあるから、ちゃんと朝起きて身支度すませ玄関出ようとするんだけど、ノブに手をかけたとたん、あの言い知れぬ不安感と不快感・・。それでも必死に深呼吸しながらなんとかバス亭まで来ても、満員のバスが来ると心臓がバクバクして動けなくなる。
(とにかくなんだかよくわからないけど、早く治りたい!)
そう思って、今度は胃腸科専門の病院へ行った。
(前の所は内科だったけど、ここは胃腸科だから胃の不快感の原因もきっとはっきりするはず!)
ワラにもすがる気持ちで先生に今までの事を話した。
前の病院の先生とはうって変わっておっとりと優しそうな先生は私の話を聞くとこう言った。
「バリウムを飲んで異常が見られなかったのなら、やはりストレス性の胃炎で間違いないでしょう。お薬を飲めば自然に治りますよ。」
帰りにまた袋いっぱいの胃薬を渡され、なんかすんごくため息が出た・・・。
(違う、そうじゃない・・・)
自分でもよくわからないのに、なんかそう思った。薬でいっぱいの袋がやけに重く感じた。
あれから一週間、ずっと会社休んでる・・・。
行こうって気持ちはあるから、ちゃんと朝起きて身支度すませ玄関出ようとするんだけど、ノブに手をかけたとたん、あの言い知れぬ不安感と不快感・・。それでも必死に深呼吸しながらなんとかバス亭まで来ても、満員のバスが来ると心臓がバクバクして動けなくなる。
(とにかくなんだかよくわからないけど、早く治りたい!)
そう思って、今度は胃腸科専門の病院へ行った。
(前の所は内科だったけど、ここは胃腸科だから胃の不快感の原因もきっとはっきりするはず!)
ワラにもすがる気持ちで先生に今までの事を話した。
前の病院の先生とはうって変わっておっとりと優しそうな先生は私の話を聞くとこう言った。
「バリウムを飲んで異常が見られなかったのなら、やはりストレス性の胃炎で間違いないでしょう。お薬を飲めば自然に治りますよ。」
帰りにまた袋いっぱいの胃薬を渡され、なんかすんごくため息が出た・・・。
(違う、そうじゃない・・・)
自分でもよくわからないのに、なんかそう思った。薬でいっぱいの袋がやけに重く感じた。
(某年7月1日)
病院の薬飲んでるのに、なんかますます調子が悪くなって、結局会社にしばらく休ませてもらうよう電話する。いつもニコニコしている所長が電話に出て、「大変だね、早く良くなるように今はあせらず、ゆっくり休んでください」と言われちょっとホッとする。
昼過ぎ少し調子が良くなったので、思い切って近くの漢方薬局に行く。店の中に入るとものすごい漢方薬の匂い!受付のような所に白衣を着た年配の女性が出て来て「この用紙に記入して、しばらくお待ち下さい」と言われた。紙には名前、住所などを書く欄のほかに症状についての細かい質問が10項目ほど書かれている。私はできるだけ正確に記入していった。
ちょうど書き終わった頃、今度はやはり白衣を着た中年の男性がやってきた。「記入終わりましたか?」と言うと私が渡した用紙を「うん、うん」とあいづちをうちながら、読み「じゃあ、こちらに来てください」と言って、奥の部屋に通された。漢方薬が所狭しと置いてある。入り口よりもさらに強烈な匂い・・・。
紙を見ながらそのおそらく店長らしき男性にいくつか質問した後、
「だいたいわかりました。あなたの場合ただの胃炎ではなく、おそらく自律神経の乱れによるものでしょう」と言われる。
(ジリツシンケイ・・?)
病院の薬飲んでるのに、なんかますます調子が悪くなって、結局会社にしばらく休ませてもらうよう電話する。いつもニコニコしている所長が電話に出て、「大変だね、早く良くなるように今はあせらず、ゆっくり休んでください」と言われちょっとホッとする。
昼過ぎ少し調子が良くなったので、思い切って近くの漢方薬局に行く。店の中に入るとものすごい漢方薬の匂い!受付のような所に白衣を着た年配の女性が出て来て「この用紙に記入して、しばらくお待ち下さい」と言われた。紙には名前、住所などを書く欄のほかに症状についての細かい質問が10項目ほど書かれている。私はできるだけ正確に記入していった。
ちょうど書き終わった頃、今度はやはり白衣を着た中年の男性がやってきた。「記入終わりましたか?」と言うと私が渡した用紙を「うん、うん」とあいづちをうちながら、読み「じゃあ、こちらに来てください」と言って、奥の部屋に通された。漢方薬が所狭しと置いてある。入り口よりもさらに強烈な匂い・・・。
紙を見ながらそのおそらく店長らしき男性にいくつか質問した後、
「だいたいわかりました。あなたの場合ただの胃炎ではなく、おそらく自律神経の乱れによるものでしょう」と言われる。
(ジリツシンケイ・・?)
「そうです。あまり知られていないのですが、自律神経が乱れると、さまざまな症状が起こるんですよ。例えば、疲れがなかなかとれない、朝すっきり起きれない、やる気が起きない、ほかにも頭痛、肩こり、めまいなど・・・。あなたの場合、自律神経機能の低下によって内臓の働きも低下しそれが胃の不調となって出てきているのでしょう」
「はぁ・・・」
「でも、安心してください。自律神経系疾患には漢方薬が一番効きます!しばらくの間、頑張って根気よく飲み続ければ必ず良くなりますよ」
そう言うと、たくさん置いてある漢方薬の中からサッサッと3つの薬を選びテーブルの上に置くと、「朝鮮人参をはじめとする漢方薬です。これらを、最低でも3ヶ月は続けてみましょう。あと、紅しょうがでもいいので、とにかくしょうがをたくさん食べるようにしてみて下さい」
「・・・はい」
「それではお会計、お薬10日分で1万5千円となります」
「・・・・・・・・・!」
ウッソー!!!
漢方薬だから高いのは覚悟していたけど、10日分で1万5千円??
ってことは1ヶ月・・・4万5千円???
ウワァー!!っと思ったけど、なにやら後ろに次のお客さんらしき年配の女性が待っていたのでしかたなく急いでお金を払った。
「お薬がなくなったら、また来てくださいね。とにかくちゃんと続けて飲むんですよ」
「わかりました」と言うやいなや、急いで店を出た。
「ゲーっ、たっかーい!こんなの飲み続けてたら破産じゃん!・・・・・。でも、あのおじさんの言うこと説得力あったしな・・、ジリツシンケイとか言ってたけど、おじさんの言ってた疲れがとれないとか、肩こりとかって症状もあるし、ただの胃炎じゃなくてジリツシンケイが原因だったのかなぁ・・・。
漢方薬の入ったビニール袋が歩くたびにチャリチャリ音をたてる。
お金はかなり痛いけど、とにかく飲んでみよう。あと・・しょうがを食べるんだっけ。とにかく早く治りたいし。
もう夕日が沈みかけていた。少しまた、胸がドキドキしてきて手が汗ばんでいる。家路につく足取りが自然と早くなり呼吸も速くなっていた。
「はぁ・・・」
「でも、安心してください。自律神経系疾患には漢方薬が一番効きます!しばらくの間、頑張って根気よく飲み続ければ必ず良くなりますよ」
そう言うと、たくさん置いてある漢方薬の中からサッサッと3つの薬を選びテーブルの上に置くと、「朝鮮人参をはじめとする漢方薬です。これらを、最低でも3ヶ月は続けてみましょう。あと、紅しょうがでもいいので、とにかくしょうがをたくさん食べるようにしてみて下さい」
「・・・はい」
「それではお会計、お薬10日分で1万5千円となります」
「・・・・・・・・・!」
ウッソー!!!
漢方薬だから高いのは覚悟していたけど、10日分で1万5千円??
ってことは1ヶ月・・・4万5千円???
ウワァー!!っと思ったけど、なにやら後ろに次のお客さんらしき年配の女性が待っていたのでしかたなく急いでお金を払った。
「お薬がなくなったら、また来てくださいね。とにかくちゃんと続けて飲むんですよ」
「わかりました」と言うやいなや、急いで店を出た。
「ゲーっ、たっかーい!こんなの飲み続けてたら破産じゃん!・・・・・。でも、あのおじさんの言うこと説得力あったしな・・、ジリツシンケイとか言ってたけど、おじさんの言ってた疲れがとれないとか、肩こりとかって症状もあるし、ただの胃炎じゃなくてジリツシンケイが原因だったのかなぁ・・・。
漢方薬の入ったビニール袋が歩くたびにチャリチャリ音をたてる。
お金はかなり痛いけど、とにかく飲んでみよう。あと・・しょうがを食べるんだっけ。とにかく早く治りたいし。
もう夕日が沈みかけていた。少しまた、胸がドキドキしてきて手が汗ばんでいる。家路につく足取りが自然と早くなり呼吸も速くなっていた。
(某年7月5日)
あの高い漢方薬が効いてきたのか、それともしょうがを毎日食べ続けたおかげか、なんか少し食欲が出て胃も軽い感じ!今日は久々に会社に行く事にした。うん、化粧のノリもいい感じだわ!朝食前に漢方薬飲んでしょうがを食べて、よーし!いざしゅっぱーつ!バス亭までも割とスムーズに歩けたし、バスにも・・・ちょっとなまつばごっくんしたけど、なんとか乗れた!やったー!!!・・・っと思ったのもつかの間、バスが半分ほどきた頃、呼吸が少し苦しくなり手すりを握っている手も汗でビッショリ・・。心臓もドキドキドキ・・・。
「お願い、早く着いて・・」
そう思いながら具合の悪さを紛らわせたくて、ギュっと下唇を噛んだ。 少し気が遠くなりかけた頃、やっと会社近くのバス停に着いた。うつむき加減で足早にオフィスビルに入り会社のドアを開けると、いきなり先輩の顔。
「あら、なみちゃんお久しぶり」
「せ、先輩、お久しぶりです。長々とお休みさせていただいて申し訳ありません・・・あの、着いたばかりで何なんですが・・・少し奥で休ませていただいてもよろしいでしょうか・・」
「えっ?また具合わるいの?・・そういえば顔色が・・・、いいよ、休んでて」
すみませんと頭を下げて、パソコンが5台づつ3列に並んでる部屋を抜け、その奥の昼食などを食べる畳の部屋に行き、バックを置くのも、もどかしく横になった。あいかわらず心臓はドキドキしてるし、頭はボーっとして気持ちも悪い。
しばらくすると閉めてあるふすまの向こうで、CADを習いに来ている人たちの話し声や物音が聞こえてきた。ここは、いろいろな建設会社の新入社員や、少し年配の子会社の社長さんなどがCADを習いに来ていた。先輩がなにやら説明する声が聞こえると、その後カチャ、カチャ・・とキーをたたく音だけが聞こえ始めた。その音を聞きながら、私は少しウトウトした・・。
昼のチャイムが鳴り、習いにきていた人達が食事に出て行くと、先輩がお弁当を持って、ガラッと入ってきた。
「なみちゃん、お昼ご飯は?」
「・・はい、買ってこようと思ったのですが、具合悪くなって買って来ていません」
「そう、なんか出前とる?」
「いいえ・・食べれそうにないので・・。すみませんが、もう少し横になっていてもいいですか?」
「うん」
そう言うと先輩はテレビをつけ、コンビニの弁当をバリバリ音をたてながら開けた。プーンと揚げ物や煮物の匂いがして、思わず鼻を押さえた。今の状態の私にはこれらの匂いはきつい!先輩は、私の存在など無視するように、テレビの方を向きクチャクチャ、音をたてながら食べる。
しばらく我慢してたけど、もう限界・・。すっかり気持ち悪くなってしまった。
「あの・・・すみません」
「ん?何?」
「あの・・・・・、やっぱり体調良くなりそうにないので、本当に申し訳ないんですけど今日はもう帰らせていただいてもいいですか・・」
「うん、その方がいいかもね。ちゃんと帰れる?」
「はい、久しぶりにきたのに、こんな事になってすみませんでした」
失礼しますと頭を下げ逃げるように部屋を出た。階段まで来ると少し深呼吸する。・・だめだ、まだお弁当の匂いが鼻についてなんかムカムカする・・・。下に降りてタクシーをひろい乗り込んだ。
タクシーの中で、気持ち悪くならないように両手をギューっと痛いほど握り締める。 窓から見上げた空は、もう夏のように青かった。
あの高い漢方薬が効いてきたのか、それともしょうがを毎日食べ続けたおかげか、なんか少し食欲が出て胃も軽い感じ!今日は久々に会社に行く事にした。うん、化粧のノリもいい感じだわ!朝食前に漢方薬飲んでしょうがを食べて、よーし!いざしゅっぱーつ!バス亭までも割とスムーズに歩けたし、バスにも・・・ちょっとなまつばごっくんしたけど、なんとか乗れた!やったー!!!・・・っと思ったのもつかの間、バスが半分ほどきた頃、呼吸が少し苦しくなり手すりを握っている手も汗でビッショリ・・。心臓もドキドキドキ・・・。
「お願い、早く着いて・・」
そう思いながら具合の悪さを紛らわせたくて、ギュっと下唇を噛んだ。 少し気が遠くなりかけた頃、やっと会社近くのバス停に着いた。うつむき加減で足早にオフィスビルに入り会社のドアを開けると、いきなり先輩の顔。
「あら、なみちゃんお久しぶり」
「せ、先輩、お久しぶりです。長々とお休みさせていただいて申し訳ありません・・・あの、着いたばかりで何なんですが・・・少し奥で休ませていただいてもよろしいでしょうか・・」
「えっ?また具合わるいの?・・そういえば顔色が・・・、いいよ、休んでて」
すみませんと頭を下げて、パソコンが5台づつ3列に並んでる部屋を抜け、その奥の昼食などを食べる畳の部屋に行き、バックを置くのも、もどかしく横になった。あいかわらず心臓はドキドキしてるし、頭はボーっとして気持ちも悪い。
しばらくすると閉めてあるふすまの向こうで、CADを習いに来ている人たちの話し声や物音が聞こえてきた。ここは、いろいろな建設会社の新入社員や、少し年配の子会社の社長さんなどがCADを習いに来ていた。先輩がなにやら説明する声が聞こえると、その後カチャ、カチャ・・とキーをたたく音だけが聞こえ始めた。その音を聞きながら、私は少しウトウトした・・。
昼のチャイムが鳴り、習いにきていた人達が食事に出て行くと、先輩がお弁当を持って、ガラッと入ってきた。
「なみちゃん、お昼ご飯は?」
「・・はい、買ってこようと思ったのですが、具合悪くなって買って来ていません」
「そう、なんか出前とる?」
「いいえ・・食べれそうにないので・・。すみませんが、もう少し横になっていてもいいですか?」
「うん」
そう言うと先輩はテレビをつけ、コンビニの弁当をバリバリ音をたてながら開けた。プーンと揚げ物や煮物の匂いがして、思わず鼻を押さえた。今の状態の私にはこれらの匂いはきつい!先輩は、私の存在など無視するように、テレビの方を向きクチャクチャ、音をたてながら食べる。
しばらく我慢してたけど、もう限界・・。すっかり気持ち悪くなってしまった。
「あの・・・すみません」
「ん?何?」
「あの・・・・・、やっぱり体調良くなりそうにないので、本当に申し訳ないんですけど今日はもう帰らせていただいてもいいですか・・」
「うん、その方がいいかもね。ちゃんと帰れる?」
「はい、久しぶりにきたのに、こんな事になってすみませんでした」
失礼しますと頭を下げ逃げるように部屋を出た。階段まで来ると少し深呼吸する。・・だめだ、まだお弁当の匂いが鼻についてなんかムカムカする・・・。下に降りてタクシーをひろい乗り込んだ。
タクシーの中で、気持ち悪くならないように両手をギューっと痛いほど握り締める。 窓から見上げた空は、もう夏のように青かった。





















